篠山城 / 天下普請で築かれた山陰道を守る篠山藩5万石のお城

兵庫県丹波篠山市に築かれた天下普請のお城・篠山城です。

篠山藩:5万石

登城時期:2020年8月

歴史

1600年の関ヶ原合戦に勝利して江戸幕府を開いた徳川家康は、大坂城65万石として未だに健在な豊臣秀吉の後継者・秀頼の存在を警戒していました。

この頃、豊臣氏を包囲して孤立させるべく大坂城の周辺地域には強固なお城がたくさん築かれました。

篠山城もその一つです。

1609年、山陰道の要衝である当地を任されていた丹波国八上城の松平康重は徳川家康の命により丹波篠山盆地に築かれた新城・篠山城へ入城します。

篠山城はこれ以降、篠山藩の藩庁として大坂の豊臣氏をはじめとする西国の諸大名を監視・抑制する目的を課せられ幕末まで存続することになります。

時は経ち、明治を迎えると1873年の廃城令により城内の建物の多くは撤去・移転して姿を消しますが、二の丸に存在した最大の建物・大書院は解体費用が掛かりすぎることや保存への働きかけが功を奏して残されることになりました。

篠山城は学校や役所として利用され、昭和に入ると1944年に火事で大書院を焼失、こちらは2000年に復元されて現在に至ります。

お城

篠山城は篠山盆地の中心部にある笹山と呼ばれる丘陵に築かれた平山城です。

15ヶ国20家の大名を動員して築城する天下普請の形を採り、総奉行を池田輝政、縄張を藤堂高虎が担当する強固なお城として僅か6ヶ月という短期間で新規築城されました。

その様相は正方形状の敷地に内堀と外堀を有し、馬出や城門で守りを固めた篠山藩5万石の小藩とは思えない堅固な姿となっています。

天守台の石垣は築かれていますが、天守は建てられませんでした。

これは、あまりにも堀や石垣が堅固すぎるお城となったため、幕府の懸念があったためと伝えられています。

旅の想い

映画『超高速!参勤交代』で佐々木蔵之介さん演じる湯長谷藩主・内藤政醇が暮らす湯長谷城の役で篠山城が登場したことでこのお城に興味を持ちました!

他にも映画『引越し大名』で登場したりするなど、色々なお城の役がこなせるマルチなお城に共感しました✨(お城にも他のお城として演じることができる役があるんだなと思いました)。

櫓などの高層建築物は残っていないお城なのですが、大きな特徴の一つである大書院が復元されており、かなりの迫力がありました。

天守などの高層建築が無くても、本来のお城って四角く整った城内に石垣や門や大型の屋敷が建っているといったイメージなので、篠山城はまさに誰もがイメージするお城の典型的な形をしている存在なのかもしれませんね。



篠山藩の石高推移

1608年~1619年:松平(松井)氏 5万石(譜代)
1619年~1649年:松平(藤井)氏 5万石(譜代)
1649年~1748年:松平(形原)氏 5万石(譜代)
1748年~1871年:青山氏 5万石~6万石(譜代)

お城ギャラリー

大書院

内堀と石垣

天守台

内堀と石垣

二の丸

大書院内展示の模型

大書院

大書院内部の上段之間と次之間

石垣と大書院

石垣と大書院

内堀と石垣

天守台

大書院

鉄門跡

 



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