松坂城 / 蒲生氏郷が築き、江戸時代は紀州藩の城代が置かれたお城

伊勢国の平山城で、戦国大名の蒲生氏郷が築いた松坂城です。

松阪藩:5万5,000石

見どころ

御三家紀州藩55万5,000石の藩領の内、伊勢国の南部17万9,000石を統括するために城代が置かれた名城!
戦国大名で後に会津60万石の領主として名高い蒲生氏郷が築城し、戦国時代から江戸時代の石垣づくりの特徴を随所に見ることができる面白いお城です。

 

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歴史

■戦国時代

織田信長の次男・織田信雄が当地に入城し、この地を「松ヶ島」と命名しました。
信雄は1580年に松ヶ島城を築城し、天守と城下町を建設します。

信長亡き後、1584年に近江国日野城6万石蒲生氏郷(信長の娘婿)が羽柴秀吉(豊臣秀吉)の命で伊勢国12万3,000石を与えられ松ヶ島城に入城しました。
1588年、氏郷は城下町の発展性がある新たな居城・松坂城を築き、当地を「松坂」と命名しました。

城下町には松ヶ島城の住人を強制的に移住させ、旧領の近江商人を呼び寄せて楽市楽座を設けるなど、商都松阪の礎が築かれました。

1590年、氏郷は小田原合戦の戦功により陸奥国会津60万石の大封を得て若松城(現在の会津若松城)に移封されました。

代わって松坂城には服部一忠が入城します。

服部一忠豊臣秀次失脚(豊臣秀次事件)に連座して所領を没収されたため、次いで古田重勝3万4,000石で入城しました。

1600年、関ヶ原の戦いの戦功により、徳川家康の命で重勝は2万石を加増されました。
ここに松坂藩が立藩したのです。

■江戸時代

1619年、古田氏は石見国浜田城に転封となり、松阪藩のある南伊勢国は徳川御三家の一つ、紀州藩の藩領に組み込まれました。
紀州藩は和歌山城を藩庁とし、紀伊半島の広大な領地を治める55万5,000石の大藩でした。

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松坂城には南伊勢国17万9,000石を統治するため城代が置かれ、紀州藩の伊勢国方面の拠点となるべく役割が与えられたのです。

1644年、長年放置されていた城内の建物は台風のため損傷し、天守は倒壊したと伝わります。
以後は天守を持たないお城となりました。

1794年、二の丸に紀州藩陣屋が建てられ、そのまま紀州藩領として明治維新を迎えます。
1871年の廃藩置県により廃城となり、松坂城はその役目を終えます。

お城

松坂城は現在の松阪市の中心地より北部に位置する地に築かれた梯郭式平山城です。

城の北を流れる阪内川を天然の堀として、東に大手、南に搦手を配し、外郭に深田堀及び水堀を巡らせて、城内は石垣や門、連結式3重5階の天守が建てられました。

本丸石垣

石垣は非常に見事な造りで、「野面積み」を主体に「切り込みはぎ」「算木積み」の工法が用いられ、蒲生氏郷が近江国より呼び寄せた石垣づくりのプロ「穴太衆」の力を存分に発揮しています。

天守台


天守台からの本丸の眺め

天守台などには古墳に埋葬された石棺の蓋まで使用されました。


石棺の蓋


天守台石垣

城内の建築物は1877年の失火で二の丸御殿を失い、残る建物も1881年までに大半が破却によって失われ、現在は城址公園となっています。

当時を思わせる建物は御城番屋敷土蔵(松坂城移築米蔵)のみが現存しています。

御城番屋敷土蔵

知覧の武家屋敷を思い出します!よく似ているところ!

こんなところが日本にも何か所か残っているんですね!

旅の想い

松坂城にやって参りました!!

いや~、とにかくすごいお城です!

まず石垣が見事!本丸の高い位置から城下までの高低差を感じながら歩いたり、進めば進むほど新たな石垣の光景が目の前に広がる充実ぶりもたまりません!

高い石垣を見ると、なんだか伊賀上野城を思い出します。

そういえば高石垣の光景が似ているような気がしてきました!伊賀上野城も三重県伊賀市ですぐ近くですしね!

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天守閣が残っていないのは残念ですが、石垣だけでも相当の規模を誇るお城なので城内を歩いていて退屈しないです!
石垣好きとしては終始興奮状態!大満足のお城でした。

南伊勢国と松阪城の石高推移

1584年~1590年:蒲生氏郷、伊勢国12万3,000石で伊勢国に入封 ※1588年に松阪城を築城
1590年~1595年:服部一忠、伊勢国一志郡3万5000石で入城
1595年~1600年:古田重勝(外様)3万4,000石で入城
1600年~1619年:古田重勝(外様)5万5,000石に加増され、松坂藩を立藩。後に石見国浜田城へ転封
1619年~1871年:紀州藩55万5,000石の藩領となり、南伊勢国17万9,000石を城代設置にて統括

松坂城跡(松阪公園)の観光情報

観光案内

入城料 無料
開城日 年中
開城時間 常時開放
100名城スタンプ設置 「松阪市立歴史民俗資料館」および「本居宣長記念館」に設置
※上記施設が休館の際は、「豪商のまち松阪観光交流センター」、「松阪駅観光情報センター(松阪駅JR側)」の両施設にて利用いただけます。
御城印販売場所 300円(税込)
【販売場所】
松阪駅観光情報センター
松阪市立歴史民俗資料館(2階 小津安二郎松阪記念館)
豪商のまち 松阪観光交流センター
まつさか交流物産館

※情報引用元:(松坂城跡(松阪公園) | 観光スポット | 観光三重(かんこうみえ)

◆松阪駅観光情報センター

◆本居宣長記念館

◆松阪市立歴史民俗資料館

◆豪商のまち 松阪観光交流センター

◆まつさか交流物産館

松坂城へのアクセス

◆鉄道

JR紀勢本線・近鉄山田線「松阪駅」から徒歩で約15分。
松阪駅から三重交通バスで、市内パークタウン線で中央病院行き、または阿坂小野線で一志嬉野行き「市役所前」下車3分

◆車

伊勢自動車道「松阪IC」から車で約15分
※松阪市駐車場あり

※情報引用元:(松坂城跡(松阪公園) | 観光スポット | 観光三重(かんこうみえ)

 

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