明石城 / 江戸幕府譜代大名のお城・明石の歴史名所をめぐる 明石公園

播磨国、江戸幕府の譜代大名が数多く入れ替わり明石藩の藩主を務めた明石城です。

明石藩:6万石~10万石

見どころ

西国を睨む実戦向きのお城として築城された明石城です!
九州・四国から江戸幕府に反旗を翻す場合、姫路城、明石城が進行する敵軍の前に幕府方最前線として立ちはだかるように設計されています。
そんな強固なお城を駅前すぐのところで観光できる!まさにアクセス抜群の歴史名所がそこにあります!

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歴史

■戦国時代

明石のある中国地方、播磨国に織田信長が勢力を拡大してくると、その重臣だった羽柴秀吉は中国方面軍の司令官として当地に進出してきます。
この時、黒田孝高(官兵衛)は秀吉に居城である姫路城を譲り、播磨国は織田軍の拠点が置かれる地となりました。

織田信長から羽柴秀吉(豊臣秀吉)に天下人が移行すると、播磨国は豊臣方の領地となります。

■江戸時代

1600年の関ヶ原の戦い徳川家康が勝利すると、明石を含む播磨一帯は姫路藩52万石を領する池田輝政に与えられます。

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その後、池田家は1617年に山陰地方へ転封となり、明石には信濃松本藩より小笠原忠真が入封します。

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小笠原は現在の明石城から南西約1㎞にあった船上城に入城して明石藩が立藩します。

やがて1618年、譜代大名たる小笠原氏10万石の居城として、また西国諸藩に対する備えとして、新たな城郭を築くよう江戸幕府2代将軍・徳川秀忠より命が下りました。

この時、町割図の作成は小笠原忠真の客分だった宮本武藏によって行われました。

1619年、明石城の築城は開始されます。

幕府は普請費用として銀千貫を与え、3人の奉行を派遣する力の入れよう。
1月から8月までの工事で石垣、土塁、堀の普請がおこなわれ、9月より櫓、御殿、城門、塀などの作事がおこなわれ、年末までに本丸御殿が完成して藩主・忠政は船上城から明石城に移りました。

1620年、本丸に4つの三重櫓が完成します。

南西端の坤櫓

南東端の巽櫓

天守台も築かれ、九州の細川氏より中津城の天守を譲り受ける計画もありましたが、結局天守は建てられませんでした。

天守台の規模は熊本城に匹敵し、五重天守を建てることも可能なものでした。


天守台

1632年、小笠原忠真は豊前小倉藩に転封となり、しばらく明石は幕府直轄地となります。

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1633年、信濃松本藩より松平家7万石で入城するも、1639年には美濃加納藩に転封となり、代わって大久保家7万石で入城しますが、1649年には肥前唐津藩へ転封となり、丹波篠山藩より松平家7万石で入城します。

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松平家の時代、用水路の整備や海岸の防風林造成、新田開発などに努め、松平信之など藩主は名君とされました。

その松平信之も1679年に大和郡山藩に転封となり、代わりに郡山城にいた本多政利6万石で入城、しかし僅か3年後の1682年には陸奥岩瀬藩1万石に減知転封となり、その後改易。

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僅か50年の間に城主が頻繁に入れ替わる藩となりますが、1682年に越前家の松平直明6万石で入城すると、以後明治維新まで10代189年間に渡り親藩として安定した時代を迎えるに至ります。

■幕末から現代

1739年にお城の大修築が行われます。

最後の城主・松平直致の時代、1874年に 廃城令が発布され明石城は廃城となります。

明治時代になると、1881年に北東の艮櫓が解体され、1883年に城跡は明石公園となります。

1901年、巽櫓と坤櫓の修理は行われましたが、北西の乾櫓は解体、本丸・二の丸の土塀が取り壊されました。

お城

連郭梯郭混合式の平山城として丘陵舌端に築かれ、現在はJR明石駅北側に位置し、駅のホームより本丸を間近に一望できます。


明石駅のホームから見た明石城

縄張りは、本丸を中心として東側に二の丸、その東に東の丸が配され、南側に三の丸、西側には稲荷郭が設けられました。

本丸、二の丸、東の丸一帯が主郭部分で、急角度で高い石垣が築かれ、土塁や堀などを多数設けています。

本丸西南には東西25m、南北20m、約152坪という巨大な天守台があり、5重相当の天守を築くことができる規模だったといわれます。

九州より中津城の天守を譲り受ける計画もありましたが、実現しませんでした。


太鼓門跡

正門で西国街道(山陽道)に面していました。現在の明石公園の正面入口であり、西国街道(山陽道)に面した明石城の正門です。

当時はここに「太鼓門橋」と呼ばれる木製の欄干橋が架かっており、高麗門と合わせて枡形虎口を形成していました。

巽櫓

高さ12.53mで、本丸の南東端に築かれた3重櫓で、船上城から移築されたと伝わります。
1628年または1631年に焼失したため、現在ある櫓は再建されたものです。

坤櫓

伏見城から移築されたと伝わる城内最大規模の3重櫓であり、高さ13.28mと巽櫓よりひと回り大きい櫓です。
天守が築かれなかったため、天守代用として城下町の象徴として威容を誇っていたことでしょう。


明石城址 武蔵の庭園

二ノ丸跡へ続く石段

二ノ丸跡


本丸からの眺め

天守台


天守台の上


見ノ門跡


本丸


天守台

櫓下の石垣


太鼓門前の水堀


明石公園サービスセンター


中部幾次郎翁銅像

旅の想い

明石城に行ってまいりました!

明石駅のホームから見える明石城の立派な三重櫓はとても立派な光景です!

三重櫓は現存するものが12基しかなく、そのうち明石城にはなんと2基も残されているのです!これはすごいですよね!

天守台まで築かれながら熊本城に匹敵する天守を建てずに終わってしまったことは残念ですが、現存三重櫓も他の小さなお城では天守に値する規模があり、石垣や塀が多数あることでお城巡りの旅は非常に満腹となりました!

明石城の石高推移

***明石城築城以前***

1600年~1617年:池田家 52万石(外様大名)姫路藩の藩領時代

***明石城築城以降***
明石藩立藩
1617年~1632年:小笠原家 10万石(譜代)
1633年~1639年:戸田松平家 7万石(譜代)
1639年~1649年:大久保家 7万石(譜代)
1649年~1679年:藤井松平家 7万石→6万5,000石(譜代)
1679年~1682年:本多家 6万石(譜代)
1682年~1871年:明石松平家 6万石→8万石(10万石格)(親藩)

明石城の観光情報

観光案内

入城料 公園内は散策自由
※両櫓は特定日のみ一般公開
開城日 公園内は散策自由
※両櫓は特定日のみ一般公開(一般公開の詳細は、(一社)明石観光協会ホームページを参照)
開城時間 常時
100名城スタンプ設置 明石公園サービスセンター
※スタンプ可能時間:年末年始(12/29~1/3)を除く8:45~17:00の間。
御城印販売場所 明石公園サービスセンター受付窓口(1枚300円)
※スタンプ可能時間:年末年始(12/29~1/3)を除く8:45~17:00の間。

明石公園サービスセンター

※情報引用元:(明石城 公式ウェブサイト

明石城へのアクセス

◆鉄道

JR「明石駅」・山陽電車「山陽明石駅」の各駅北口より下車後、徒歩5分 ※新幹線「西明石駅」よりJR「明石駅」までは5分

◆車・バス

第二神明道路「大蔵谷I.C」より約10分
第二神明道路「玉津I.C」より約15分

南駐車場(協会駐車場) 営業時間 5:30~23:00
普通車:366台

・平日・土日祝 1時間毎:200円
・営業時間内の最大料金 平日:600円 土日祝:800円

※情報引用元:(明石公園ホームページ

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