八王子城 / 北条氏の本拠・小田原城を守る支城の一つ、武蔵国の山城

関東の覇者・北条氏が本拠とする小田原城を守る武蔵国の支城・八王子城です。

歴史

■戦国時代

小田原に本拠をおいた北条氏の三代目・北条氏康。
八王子城は氏康の三男・北条氏照が築城した山城です。

氏照は元々平山城である滝山城を居城としていましたが、1584年～1587年頃に八王子城を築城して居城を移したと伝わります。

■八王子城合戦

1590年、天下統一を目前にした豊臣秀吉による小田原征伐が開始されると、氏照の兄・北条氏政は難攻不落の居城・小田原城に籠城し、小田原城を守るために築かれた関東各地の支城ネットワークを駆使して豊臣軍と戦います。

小田原北条氏を守る支城は豊臣方の大軍を前に次々と落城。
八王子城もまた激しい攻撃を受けます。

この時、八王子城の攻撃には豊臣本軍から分かれた前田利家・上杉景勝率いる1万5000人の軍が投入されました。
北条氏側は城主の氏照が北条氏本拠である小田原城に駆けつけて不在のため、城代や家臣がおよそ3000人の兵をあげて籠城・守備します。

城方は激しく抵抗しますが多勢に無勢、大軍を前に総崩れとなり八王子城はやがて落城しました。

各地の支城が落城したことで北条氏は豊臣秀吉に降伏して小田原城を開城。
八王子城主の氏照は兄の氏政とともに小田原城下で敗戦の責任を取り切腹したことで北条氏はここに滅亡しました。

北条氏滅亡後の八王子城は、合戦後に関東へ移封された徳川家康によって廃城されることとなります。

お城

中世山城として氏照が築城した関東の名城です。

城山の山頂に本丸、城山の麓に御主殿を構え、その他何段もの曲輪を配置した強固な城郭を形成していました。

お城は城下町に当たる「根小屋地区」、城主氏照の御主殿跡などの「居館地区」、戦闘時に要塞となる「要害地区」に分かれていました。

小田原北条氏の石高推移

＊＊＊＊北条氏の支配時代＊＊＊＊
1571年：北条氏康 150万石
1590年：北条氏政・氏直 250万石（小田原征伐時）

お城ギャラリー

御主殿の滝

御主殿跡へ向かう林道の近くにある滝。

八王子城の観光情報

観光案内

※情報引用元：（八王子城跡｜八王子市公式ホームページ）

八王子城へのアクセス

◆公共交通機関を利用

JR高尾駅北口1番バスのりばより、西東京バス「高尾の森わくわくビレッジ」「宝生寺団地」「恩方ターミナル」「大久保」「大久保・陣馬高原下」「グリーンタウン高尾」「美山町」行きで、バス停「霊園前・八王子城跡入口」下車、徒歩約20分。
土曜日・日曜日・祝日のみ、JR高尾駅北口1番バスのりばより、「八王子城跡」行が運行されます。

◆車を利用

圏央道八王子西インターチェンジから高尾方面へ約10分。または、中央道八王子インターチェンジ第2出口から、甲州街道を経由して約40分。

※情報引用元：（八王子城跡｜八王子市公式ホームページ）